2020年6月7日日曜日

クルマのかたち


自転車のデザインって遊びが少ないと思う。
そもそも「人間」がエンジンなのでムダが許されない。
特に速さ、距離を求めるロードバイクはなおさらだ。
これはつまり極めてムダのない洗練された形であるということ。
転じてクルマ。
いろいろな形が許されるということはムダが多いということ。
これはつまり効率性に欠けるということ。
そんな中、1960年代と思われるフィアット。
限界まで切り詰められたフロントオーバーハングと適切な長さのリアオーバーハング。
居住性優先の高くて長いキャビンスペース。
決して大きくないタイヤ径を安定して魅せるブリスター風処理のフェンダー。
完璧に近いバランスは最新のクルマに負けないデザインバランス。
イタリアンデザイン恐るべし!
これはある意味自転車に通じるムダのないデザインだ。
もちろん彼らの地ではこのクルマに限ったことではないだろう・・・。
クルアに対する哲学をデザインでも表現することは非常に重要であると思う。
メーケットに迎合するデザインはつまり哲学がないと考える。
いや、それが哲学というならば、自らがあるべき形を作るのではなく、いつの時代においても徹底的にマーケットに迎合するポジションを貫いて欲しい。
それが残された道だと思う。