2月13日、東京都港区の日本自転車会館にて「自転車市民宣言」大討論会が開催された。
パネリストは
片山右京氏(元F1ドライバー)
鈴木美緒氏(東京工業大学大学院総合理工学研究所助教授)
馬場直子氏(毎日新聞社編集局社会部記者)
コーディネーターは
小林成基氏(NPO法人自転車活用推進研究会理事長)
とベストメンバーである。
各パネルリストの立場からの貴重なコメントをお聞きすることができた。
さすがにすべて実態に沿ったうなずける内容のコメントばかりであった。
コーディネーターである小林成基氏の
「自転車について社会は無関心であったがやっと無理解のところまできた。あとは理解である。」とのウィットのきいた内容のコメントをされたのが印象的だった。
そのとおりである。
最後に自転車活用推進議員連盟事務局長である自民党参議院議員の岩城光秀氏に片山右京氏より「自転車市民権宣言」署名用紙が手渡された。
各パネリストの方のいろいろなコメントについては引き続きコラムで紹介する。
ただいつもそうだが自転車の路上の位置づけを議論すると必ず話が先へ進まなくなる。
スピードの速いスポーツ自転車はよいとしても、子供を同乗させている自転車に車道を走らせるのはどうか?
どうかというのはつまり危険ではないかということである。
その結果、歩道上をとか車道上に自転車レーンを作って、とか、話が発散しついには停止する。
はっきり言うと、どのような自転車であろうと、法律ではすべて車道である。(老人と子供は例外あり)
車道が危険なのではない。
車道が危険と思わせるクルマのドライバーの運転が問題なのである。
クルマがまるでレールの上を走り自転車をよける機能がないような理解、位置づけである。
そうではない。
クルマは自転車を避けられる。その程度の運動性能を備えている。
では何が避けられないか、それはたとえばクルマの通過する際の風圧とか音とか、それが自転車にとって脅威であったりする。もっと言うと排気ガスもそうだ。
大型トラックと並走するときのあの大きなタイヤの威圧感、振動と騒音。幼児でなくとも恐怖を感じるであろう。
自転車に乗る人たちで集まって議論するべきことは、自転車はどこを走るか?ではなく、自転車の車道上の権利をフツーに守るためにクルマ側にお願いしたいことを明確にすることではないだろうか。
まず自転車優先で安全な距離をあけてもらう、安全な速度で通過してもらう。つまり道交法を守ってもらうこと。当たり前のことである。
そして次にクルマから発する騒音や風圧、排気ガスをコントロールしてもらうこと。
例えばヨーロッパの車の多くのマフラーが車体の左後側に設置されている。これは彼らの土地で歩道側から極力離した位置だと聞いている。
車道上に自転車レーンがあろうがなかろうが、そこを合法的かつ安全に自転車で走るのは、われわれの権利である。
本質は極めてシンプルなのである。
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