2012年2月28日火曜日
自動車ドライバーのための自転車講座-2
「風」2
走っている自転車が風に翻弄されることは前回述べた。
では止まっている自転車はどうか。
じっとしているから大丈夫!ではない。
クルマが止まっている自転車の横を通過するとき、まず自転車にはクルマから外へ放り出される方向に力がかかる。これは自転車が走っていても同じことだけれど。
つまり自転車が車道から歩道側へ押し出される方向への力だ。
自転車に乗っている人は外側へ倒れないよう左足で踏ん張る。
しかし次の瞬間、クルマが通過したとたんに、今度は車道側に引っ張られる力がかかる。
これは先ほどの力より手ごわい。
右側の足を地面について踏ん張ればよいのだが、
多くの自転車は止まっているとき左足を地面についている。
だから右側に引っ張る力がかかったとき、即座に右足をつけないことがある。
ましてビンディングシューズで右足をペダルに固定していたら
そのまま立ちごけ、つまり車道側にバタンと自転車、人もろとも倒れてしまうのだ。
クルマが大きいほど、速度が高いほど、距離が近いほど、その力は大きくなる。
脚力の小さい小学生低学年以下の子供たちやビンディングシューズでペダルに足を固定しているローディーには特に注意が必要だ。
このような止まっている自転車が車道側へ転倒するという最悪の状況についても対応できる走り方をする。
つまり最低でも2m~3m程度はクリアランスをとり、速度を落として追い越す。
自転車ギリギリに速度を落とさず走りぬけることは、まったく想像力の働かないドライバーの危険な対応だ。
自分のクルマが常に自転車にとって無視できない風を作っていることを知ってほしい。
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スレスレ追い抜きや猛スピードでの追い越しによる危険な風・・・これについても、やはり、自動車ドライバーらの二輪、特に自転車への無知無理解が危険走行を生んでいると私は考えています。
返信削除マスメディアがその辺りの危険性をもっと周知してくれたらよいのですが、日本の新聞社やテレビ局は自動車産業と密接な関わりがあるので、自動車ドライバーが窮屈な思いをするような報道はほとんどしないという偏向した姿勢を貫いています。昨今は特に、自動車の売れ行きが苦しく、自転車が好調ということもあって、自動車の危険走行を咎める報道はほとんど見受けられませんが、自転車の危険走行はこれでもか、というほど取り上げるという極めて不公正な報道がなされています。
その辺りについては、こちらのブログ様も時折書いてくださっています。
http://d.hatena.ne.jp/delalte/
全国の教習所にて、免許更新時の講習で、二輪、特に自転車への交通弱者保護、安全第一な対応をみっちり教えるよう、団体(主に自転車関係団体、自動二輪関係団体)を通じて、適切な個人や団体に働きかけることが必要でしょう。
返信遅くなりました。コメントありがとうございました。
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