2012年10月25日木曜日

ISO39001の講習会に参加した




























ISO39001の講習会に参加した。

現在、全世界における交通事故による死亡者数は約130万人/年以上であり負傷者数2000万~5000万人/年というデータがある。

この膨大な数の犠牲者を減らすべく、スウェーデンが取り組んだ「Vision Zero」(1997年10月9日スウェーデン議会が決定した交通事故ゼロ対策)
これは交通システムによって死亡したり負傷することをゼロにする、つまり交通事故数を減らすのではなく、事故による損傷の程度を減らすことを目的とした対策。
これが今回の国際標準の発端になったとのこと。

さてISO39001とは道路交通マネジメントシステムの要求事項及び利用の手引が書かれたISO発行規格だ。
世界中の道路交通事故による死傷者を減らし、やがては撲滅していこうとする目的のはっきりしたマネジメントシステム規格であり、世界中に広がったISO14001(環境マネジメントシステム)と同じような広がりが期待されている。

内容は 基本的にISO14001と共通。
これに道路交通マネジメントシステム(RTSMS)に必要な項目を追加してある。

環境同様、要求事項はたくさんある。
ただ国際標準といってもあくまでこれは規格だ。

本質はもっと他にある。

そのひとつとして、日本でISO39001を用いて管理を行ったとき、
「道路利用者が法に従うことを促す」という大原則において、
当然ながら守ろうとするルールそのものを正確に知ることが必要になる。
そしてその過程でルールが現実と乖離している部分があった場合、守れないルールを「守らない」のではなく、「守る」ためにそのルールを適切な内容に是正することにつながるのではと思うのだ。

たとえば環境管理のルールは条例を含め毎年のようにアップデートされていく。
でも道交法はもう何十年も見直されていない遺物のようなものがほとんどだ。

そんなルールでも世界標準はそのルールに乗せるよう要求する。
つまり幸いにもこの段階でいろいろな矛盾が生じる。
そのことでルールの課題がクローズアップされる。

つまり初めてルールの本質を知ることになる。
これが日本におけるISO39001の最も大きな意味ではないかと考える。

ある意味欧米の標準で日本の文化を管理しようとする。
やはりそぐわないと世界標準を排除するか、
いやまあ守れないルールもあるわけで・・・なんてよくわからない注釈つきのコトをまるく収めるためのルールではなく、何が正しいかを判断するためのルールに変えていくか。

数年後には結論が出ると思う。

期待はもちろん後者である。























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