2012年2月27日月曜日

自動車ドライバーのための自転車講座-1



自転車の車道通行は認識しているけど、どう対応してよいのかよくわからない。
そんな自動車のドライバーは多いのではないだろうか。
気持ちはあるけどアクションを起こせなかったり、結果として間違った対応をしてしまったり。
自転車に乗らないので自転車の特性が理解できない。
もちろんその逆もあるのだけど。
ここではそんな前向きなドライバーの方に少しでも参考にしていただければと思う。
「自動車ドライバーのための自転車講座」1(不定期)

「風」

クルマに乗る前、日常から風向、風速ををチェックして乗る人ほとんどいないと思う。
強風注意報、警報が発令されると、さすがにその内容をチェックするかもしれないけど。

自転車に乗る人、特に移動距離が長いと、この風向、風速のチェックは欠かせない。
なぜなら自転車って風に乗って走る移動手段だから。

それほど風の影響が大きい。
フラットな車道を無風時に時速30km/hで走る自転車。
同じ自転車が
迎い風3m/h程度で時速25km/hに、
追い風3m/h程度で時速35km/hになったりする。
なぜなら自転車の走行抵抗の9割が空気抵抗で、
そんな中を非力な人間の力だけを推進力とする乗り物だから。
自転車の速度というのは対地速度ではなく対気速度であると言っていい。
つまり風向風速で目的地に到着する時間が変わってくるのだ。

そんな風は迎い風、追い風だけではない。横からも吹く。
交差点や路地にさしかかると、そこには横風が吹いていることが多い。
このとき風向きによっては自転車は車道側へ大きく流される。
1m、2mなんて簡単に流されると考えた方がよいと思う。

このことを知るとクルマが自転車を追い越す時に注意する項目が一つ増えるはずだ。
クルマの中からは見えない、感じない程度の「風」。
しかしその風は日常的に吹いていて、自転車は速度にかかわらずその風に翻弄される。
つまり風に乗って走っているのだ。
だとすると自転車の横ギリギリ近づいて追い越すことなんてできないはずだ。
自転車が風に流されても大丈夫なクリアランスを空けて追い越す。

クルマの中からは見えない、感じない風の存在を想像して自転車を見てほしい。



0 件のコメント:

コメントを投稿